3. RIS実験地上システム

 RIS実験地上システムは衛星光学追尾システムと分光計測用のレーザー送受信システムから構成されます。 Figure 3-1 に地上システムの概要を示します。RIS実験ではADEOS衛星を精度良く追尾することが必要であるため、軌道要素に基づくプログラム追尾の誤差を補正するためにRISの反射光の画像を用いた能動追尾手法を併用しました。能動追尾では 可視の第二高調波Nd:YAGレーザー(波長532nm)を用いました。
 分光計測では2台の狭帯域(単一縦モード)パルス炭酸ガスレーザーを用いました。1台のレーザーは測定対象分子の吸収を測定するため、もう1台は参照信号を取得するためにのものです。RIS実験では、ADEOS衛星が進行することに伴って生じる反射光のドップラーシフトを利用して大気の分光測定を行いました。これによって、炭酸ガスレーザーの吸収線の回りの約1.3 GHzの範囲の高分解のスペクトルが得られます。


Fig. 3-1 レーザー送受システムの構成.



Fig. 3-2 (左) 通信総合研究所の口径1.5 mの追尾望遠鏡
(右)国立環境研究所が開発したレーザー送受信システム


4. 実験結果 - RISの能動追尾
5. 実験結果 - RISの光学特性
6. 実験結果 - RISによる分光測定
7. 実験結果 - RISのレーザー測距によるADEOSの軌道決定
8. 今後の展望
9. 成果発表リスト

1. RIS 実験の概要
2. ADEOS搭載RIS

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