地上設備と大気微量分子の測定(当初計画版)


 RIS測定のための地上システムは、高精度の光学追尾装置と分光観測用のレーザー送受信装置から構成されています。RISを用いた分光観測では、光源とするレーザーの種類に応じて色々な方法が考えられますが、国立環境研究所と通信総合研究所を中心とするRISサイエンスチームでは、2台のパルス炭酸ガスレーザーを用いた分光観測手法を採用しました。


Concept of the RIS experiment



Block diagram of Laser transmitter/receiver system


 追尾装置には通信総合研究所の口径1.5mの望遠鏡を用います。RIS測定ではADEOS衛星を高精度で追尾する必要があるため、軌道予報値によるプログラム追尾を行うと同時に、レーザー光のRISによる反射を画像として捉えて能動的に誤差補正を行います。このために、分光観測用レーザーとは別に追尾用のレーザー(第二高調波YAGレーザー、波長532nm)を用います。
 分光観測では、炭酸ガスレーザーを光源として、衛星の進行に伴う反射光のドップラーシフトを利用してスペクトル測定を行います。観測時にはADEOS衛星は地上局に向かって進行するため、ドップラー効果により、RISによる反射光は送信したレーザー波長よりも短波長側にシフトします。また、この波長シフトの大きさは衛星の進行に伴って変化しますので、レーザー波長を測定対象の吸収線の近傍の適当な波長に設定しておけば、ドップラーシフトによる反射波長の変化を利用して吸収スペクトルを測定することができます。RIS測定では、スペクトル幅の狭い単一縦モードで、しかも発振線を高速で切り替えることができるパルス炭酸ガスレーザーを2台用います。2台のレーザーのうちの1台は吸収の少ない発振線に固定し、大気のゆらぎや反射率の変化などの影響を取り除くための参照用として用います。表に炭酸ガスレーザーとその第二、第三高調波を用いて観測する対象分子と、測定に用いるレーザー波長を示します。オゾン、メタンについては吸収スペクトルの形状から反転法を用いて高度分布を導出します。その他の分子についてはカラム濃度を求めます。


Synthesized atmospheric absorption spectra and the laser lines
for the measurement of ozone







分光観測用レーザー送受信装置



ADEOS搭載RIS

RISデータとデータの配布(当初計画版)

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