巻雲による太陽の反射像
下の写真(左)は飛行機から撮った、雲に写る太陽の反射像(映日)。驚くほどきれいにまとまった像として見える。これは、たぶん巻雲の氷晶の上端が水平にきれいに揃っていることを示すものと思われる。海面に写る反射像と比較すると、海面の場合はかなり凸凹なので、太陽の反射像は右の写真のように広い範囲に拡って像が見える。
もっと太陽高度角が低い時に撮った例。 少し縦長に見えるのが面白い。たぶん、氷晶の上端の角度にばらつきがあって、その効果が反射の角度に依存するためであると思われる。氷晶の揃いぐあいがこれからわかる。(回折の効果はもっと小さいと思う)
黄砂日の北京の白い夕日
2000年11月5日、北京を訪問した時、たまたま、今シーズン最初の黄砂に遭遇。それほど大きな黄砂イベントではなかったが、夕日が白く見えるのを経験した。これは、黄砂の大粒子による散乱の波長依存性が小さいためであると考えられる。通常は、青が多く散乱されるので地上から見る夕日は赤い。
航空機グローリーの光冠の大きさ
上の写真は、2000年12月に奄美大島上空で撮影したグローリー。航空機から見るグローリーの光冠の大きさは、場所や雲の種類によってかなり変化する。2001年の1月、デーンバーからサンフランシスコ、成田へ帰る途中、広範囲でグローリーを観察することができた。(条件が揃えば必ず観察できるが、良い席を取るのが問題。特にディスカウントエコノミーでは、。窓際でも翼の上だったり、。それに、「映画をやるので窓を閉めてください」などと言われる。)
下の図はグローリーのリングのサイズを写真から読み取ってプロットしたもの。光冠のサイズが小さいほど粒径が大きい。右の2つは奄美大島上空のもの。その他は、左から、デンバーからサンフランシスコへ到着前の1時間ほどの間と、サンフランシスコから太平洋上空へ2時間くらいの間に観察したもの。どうも雲の高さや種類でかなり違うようである。ここでは示していないが、グローリーがどれくらいハッキリ見えるかというのも重要で、これは雲の粒径分布の幅(どれくらい粒が揃っているか)の目安になる。一部凍っている場合もあるかもしれない。航空機搭載ライダーと同時観測ができるといいのだけど、。