パーティクルカウンター
背景
陸起源や海洋起源のエアロソルが輸送されることで、海洋大気中のエアロソル個数濃度をどれだけ上昇させるかを評価する。海洋大気中で主要な成分である硫酸塩エアロソルの重量濃度測定は多く行われてきたが、その硫酸塩エアロソルが占める個数濃度は明らかでない。エアロソルの重量濃度と、それに対応する個数濃度を求める。粒子個数濃度測定をパーティクルカウンターで、重量濃度測定はロープレッシャーインパクターで行う。
水溶性エアロソルは吸湿特性から、サンプリングエアーを乾燥させると水分が蒸発して粒径が変化してしまう。大気中に存在するままの粒径分布を得るために、サンプリングエアーを外気温に保って観測を行う。
測定
オプティカルパーティクルカウンター(KC01とKC18)を使用し、測定器を外気温よりプラス4℃以内に保ち、エアーラインを外気温に保つ(外気温測定)。さらに、サンプリングエアーを相対湿度一定(RH50%)に保って測定する(RHコントロール測定)。
観測結果
1.粒子個数濃度(0.1〜 μmφ)
2.粒子個数濃度(1.0〜 μmφ)
3.Junge分布(粒径0.2〜5.0μmをプロット)の傾き
粒径分布より、横須賀入港中及び出港後5/14 18:00までは汚染大気の特徴(β=3付近)が現れている。
その後、FIne particle濃度が減少したことからβの値が大きくなり、5/16からはCoarse particleの濃度が上昇してベータの値はさらに大きくなった。
大木