ACE-Asia「みらい」MR01-K02クルーズ北大低温研のページ
北海道大学低温科学研究所 河村研究室
連絡先 PI Kimitaka Kawamura, kawamura@soya.lowtem.hokudai.ac.jp
Sou Matsunaga, matunaga@lowtem.hokudai.ac.jp
☆観測項目☆
1.MOUDIによるエアロゾルの12段階粒径別採取(船上では採取のみ)
エアロゾルの粒径別採取を行っている。分析対象は、エアロゾル中の有機酸お
よび無機イオンである。サンプリングは約48〜72時間ずつ行っている。
2.Hi-Volエアサンプラーによるエアロゾル採取(船上では採取のみ)
エアロゾル中の有機酸およびその他の微量有機成分(陸起源物質のトレーサー
になるPAHsなど)の採取を行っている。また、1つのフィルターを切り取ってい
くつかの異なる分析もできるので、元素分析計による全炭素の測定なども行うか
も知れない。
3.イソプレン(2-methyl-1,3-butadiene)の測定
全球平均では大気への放出量がもっとも多い非メタン炭化水素であるイソプレ
ンの、海から大気へのフラックスを求めることを目的に、大気中および表層海水
中に含まれるイソプレンの濃度を測定する。測定は本船に搭載されたGC/MSと持
ち込み機材である大気濃縮装置、気体抽出装置を用いて船上にて行う。現在、装
置の立ち上げがどうにか終わりそうであり、5月16日に採水された表層水を測
定したところ、イソプレンのピークを得ることはできた。今後トラブルさえなけ
れば予定通りの測定ができるかも知れない。
4.イソプレンの分解生成物の測定(船上では採取のみ)
イソプレンの分解生成物と、その分解生成物がさらに分解して生成した化合物
の採取を行う。イソプレンの分解生成物にはエアロゾル中に存在するものもある
ので、採取にはデニューダー管とバックアップフィルターを用いてガス・粒子分
別採取を行う。サンプリングは現在約24時間ずつ行っている。デニューダーの
写真
をつけました。
☆観測速報☆
表層海水(10m)のイソプレンとn-pentane 濃度。