ウクレレ漫談、その1


 こないだIGARSS(という国際シンポジウム)で、ハワイに行ってきました。その時に、ハワイ大学のライダー観測サイトを見学させてもらいました。最近、研究船「みらい」のライダー観測などで、海塩エアロゾルの生成の機構などに興味を持っていたところですが、非常に面白い体験をすることができました。ハワイ大学のライダーは、海岸にあって、夜、緑色のレーザー光をビーチの上を海に向けて、人の頭ほどの高さで水平に発射すると、海塩エアロゾルが海から生成して風に流される様子を肉眼で観察することができます。波が来る度に、ビームが明るく輝いて、海塩エアロゾルを含む気塊が風に流されて動いていきます。なるほど、波がプレークして海塩粒子ができているわけです。ハワイ大学のライダーサイトはオアフ島東岸のべローズ空軍基地の中にあって、ビーチは週末以外は一般には開放されていないそうです。

 さて、ハワイといえば、370ドルもしましたが、ウクレレを思いきって買ってしまいました。370ドルはハワイ製としては安い方なんだそうです。
 ウクレレはギターを小さくしたようなもので、弦の音の並び方もギターの高い方の4本と同じようなものです。手前からの方から順に、ソー、ドー、ミー、ラーで、ギターに比べると全体に4度高い音ですが、相対的な音の関係は同じです。ただ、ギターと違うのは一番手前のソが1オクターブ高くて、2番目のドの弦が一番低い音です。このドの音は、ピアノのまん中のドの音で、ウクレレではこれより低い音は出せないわけです。
 それでも、まあギターと同じようなものです。

「禁じられた遊び」残念ですが著作権の関係でお聞かせできません。

というように、大体は同じように弾けます。時々音が足りなくなって困りますが。
 ウクレレでは、迫力のある音は期待できませんが、聞き手のイマジネーションで補完できれば何とかなります。このウクレレはダイヤモンドヘッドの見えるワイキキにある「ウクレレハウスII」という店で買ったので、ベンチャーズのダイヤモンドヘッドに挑戦してみましょうか。

「ダイヤモンドヘッド」残念ですが著作権の関係でお聞かせできません。

 ウクレレ奏者の中には、一番手前のソの弦を太い弦に変えて1オクターブ下げて使う人もいるようです。でも、それでは弦の足りないギターになってしまって、ウクレレの特徴が損なわれてしまいます。ソの音が1オクターブ高いというのは、伴奏楽器としては意味があるのです。これをうまく使うと、独奏者の他に伴奏者がいるような効果が出せます。聞き手のイマジネーションがかなり必要ですが。

(威風堂々)


 だいぶ練習不足ですが、この曲はウクレレのために書かれた曲ではないかと思ってしまいますね。作曲者のエルガーは、これは一生のうちに1度書けるかどうかというようなメロディーだと言っていたそうですが、全くそうです。これは英国からお客さんが来た時の余興のためによく練習しておきましょう。ところで、「威風堂々」って英語では何て言うのだろう?Pomp and circumstance march ですか。これは、確か1番のまん中のところですね。聞き覚えの編曲ですが、いちおう楽譜も書いておきました(「威風堂々」ウクレレ編曲版楽譜)
 エルガー(1857-1934)は、もう著作権は大丈夫のはずです。..........それにしても、こういう場合の著作権とは、「本当はこんな曲じゃないぞ」と作曲者が言う権利でしょうか。........しかし確か、パロディーはいいんですよね。........まぁ、堅いこといわんかて、ウクレレで弾くゆうこと自体がパロディーみたいなもんでんがな。と言いたいところで、、、「ダイヤモンドヘッド」は結構笑えると思うのですがねぇ。